どうも、わたしです。

現在開催中の「札幌演劇シーズン」。
今回はレポートではなく、舞台の感想を書かせていただきます。

札幌演劇シーズンとは

演劇の力で、札幌をさらに活力あふれるまちへ。

札幌で生まれた優れた演劇を、札幌の財産として受け継ぎ、札幌ならではの資源として、演劇の持つ力で札幌の街をさらに活力あふれる街に変えていくー。
札幌演劇シーズンはそんなことを目指している取り組みです。
欧米ではどの街にも図書館があるように劇場が存在し、そこに所属するプロの劇団が、蓄えてきたレパートリー作品を長期間にわたり再演し続ける「演劇シーズン」があります。 人々はシーズンを心待ちにし、シーズンが幕を開けると街は観光客で一気に活気づくと言います。私たちはそんな劇場文化を札幌にも根付かせたいと考え、「札幌演劇シーズン」を開催します。

引用:札幌演劇シーズン公式サイトより

そして、今回観劇させていただいたのは、札幌演劇を代表する劇団、劇団千年王國さんの「狼王ロボ」。

劇団千年王國「狼王ロボ」

劇団千年王國「狼王ロボ」

子供たちと、かつて子供だった大人たちへの物語

ニューメキシコ州の広大なコランポー平原に、「王」と呼ばれる一頭の狼がいた。その狼「ロボ」は人々から魔物と恐れられる程の高い知能と、大きな体躯と怪力を持ち、優秀な4頭からなる小さな群れを率いていた。何人ものハンターがロボの捕獲に挑んだが、彼の頭脳の前ではいかなる毒も罠も、まったく歯が立たなかった。ついに万策尽きたコランポーの住人たちは、動物学者でもあるシートンに、ロボとその配下の退治を依頼するが…。

引用:劇団千年王國公式サイトより

会場に入ると、チラシに紛れて、ひつじのお面が入っていました。とても可愛い。

配られたひつじのお面。とても可愛い。

配られたひつじのお面。とても可愛い。

おそらく、客席参加型なんだろうなぁと思いつつ、とりあえず、取り出しやすいところに。
開演直前に出演者から「ひつじのお面を使います!」というアナウンスがありました。

私は主演の森崎博之さんの所属事務所のファンクラブからチケットを申し込んだので、席は前から2列目。そしてど真ん中。


物語の舞台となるニューメキシコ州北部のカランポー平原は牧草が生い茂り、ひつじの大放牧がある。

この物語は回想です。
原作は、アーネスト・T・シートンのシートン動物記「狼王ロボ」(原題:Lobo)
作者であるシートンは、もともと動物学者志望だったが、諸事情により画家を志すように。その傍で博物学を学び、中でも野生動物の生態に関心を寄せていた。画家としての活動は芳しいものではなく、後に博物学者に転向。
そんな中、アメリカで牧場を営んでいる実業家から「牧場の牛が狼に襲われて困っている。」という報せを受けて、ニューメキシコへ向かうシートン。

誰にも捕まえられない、狼の王。それが、「ロボ」。
どんな上等な鉄砲を使ったって、毒を仕込んだって、絶対に叶わない。

その被害は年に数千ドル。ロボには1,000ドルの賞金がかけられるほどです。

ロボとその仲間たちは全部で5頭。

ジャイアント
2番目に強い狼。他の狼に比べて2倍は大きな体だが、大きさはロボの方が上。

イエロー
黄色い狼。ものすごく足が速い。

ジェイ
若く賢い狼。ロボの息子。

ブランカ
真っ白な狼。メスで、ロボの妻。

ロボ
チート。つまり最強。ロボの声は特徴があり、聞き間違えることはない。

当然ですが、ロボを始め、狼たちは一切台詞がありません。(遠吠えなどはあります。)
演じられた方もダンサーなので、全て動きで狼を演じきっています。素晴らしい。

面白さは随所に散りばめられている

例えば、カウボーイが銃で打った玉を、マトリックスのように避けるロボ。
マトリックスなんて、今の若い子知らないだろwwwwと思いつつ見てましたし。

なんかよく分からないけど、ダンスバトルが始まったり。

客席参加型で、ひつじのお面を手にした客席を、狼たちが駆け回り、お面を取っていく…というシーン。
(放牧の様子ですが、そこに狼が乱入して、群れを乱していく…といった感じです。)
そこでは、狼たちが客席椅子の背もたれを渡っていったり…(まじでびびった)
その時、斜め前に小さな女の子が座ってて、今にも泣きそうだったんですが、
あれは、ロボだったかな?その子だけは避けて、他のお客さんのお面を奪っていきました。
(そして、その女の子は頭撫でられてました。ほほえま…)

少しばかり気になった点

個人的に回収して欲しかった話は、ロボとブランカの間に生まれた子供の狼はどうなったのかということ。
原作ではどう描かれているのかわかりませんが、幸せいっぱい!ということを伝えるだけで、5匹の子供を産んだことを描くのでしょうか。
(それが原作に書かれていて、事実だとしても、舞台でやるのかなぁ…。)

子供(の人形)をお手玉するのは如何なものかと…。
面白さがあって、そこまで深く考えないのなら、いいのかもしれませんが。
もふもふ獣好きの私としては非常に残念。

音楽について

音楽はSEも含めて全て生演奏。Twitterでもちょっと書きましたが、とにかくメインテーマ以外は印象に残らないメロディーが素敵でした。
印象に残らないって書けば、バカにしてるのかって思われるかもしれませんが、せっかくの舞台、お話に集中するためにも音楽に引っ張られてはいけないんです。
私も過去に舞台音楽を何曲か書かせて頂いたことがあるのですが、メロディーが印象に残ってしまうと、お話に集中できないんですね。
なので、メロディアスな曲よりも、BGMであるということを念頭に置かなければいけないんです。
逆にメインテーマは明確で、印象に残るものでないといけない。(メインテーマだけじゃなく、音楽を聴かせるシーンも同様です。)
劇団千年王國「狼王ロボ」の音に関しては完璧でした。大満足!

劇中には様々な民族楽器が出てきて、音楽担当の方とその辺お話ししたかったんですが、終演後のロビーは、それはもうごった返していて…
体調もあまり良くなかったので、すぐに退散してきました。

森崎博之さんに関して

去年のジャンボリー、TEAM NACS XX、本公演のDVDを見て、そして今回の舞台。
「大きな引き出しが一つ」この意味がわかりました。本当にでかい引き出し一つなんだなぁ…と。

それが別にいいことであるとか、悪いことであるとか、そういうことではなくて。
森崎博之が演じると、森崎博之になる。

そういう意味です。
シートンという名を持った、森崎博之だった、なぁ。と。

これはあくまで、私個人の感想で、「紛れもなく、シートン先生だよ!!!」という人もいるでしょう。

でも、これってすごいことで、誰でもできるシートン先生じゃなく、森崎博之にしかできないシートン先生だった。ってことですよ。奥さん。
だから、彼をキャスティングするということは、彼の個性を十分に見抜いて、それを欲した結果でもあると思います。

あ、でも銃構えた時に、銃口がこっちに向けられてたので、キュンとしました(やめれ
私を打って!!!!!お願い!!!!!


演技とか、その他云々に関しては、よく分からないのですが、彦素由幸さんには惹かれました。すごい…。この人はすごいぞ…。
ほぼ叫んでたんですが、必死さだったり、切羽詰まってる感じだったり、
人間って、本当に必死になると、あれぐらい喉潰しそうな感じで叫ぶんだよね。

正直泣きました。

困っている人の手助けをする、というので、シートンは狼退治を引き受けたと思うのですが、
罠や毒を仕掛け、それを避けられていくうち、お互いの間にいいライバル関係が築けたと思うんですね。

結果的に、シートンはロボの妻であるブランカを殺すことに成功し、そのブランカの匂いでロボをおびき寄せ、捉えることに成功。
ロボを殺すことはせず、捕らえたその晩、シートンはロボと一夜過ごし、シートンはロボに「一緒に、仲間としてこの広野を駆けよう。」といいます。

しかし、朝、目が覚めると、ロボは息を引き取っていました。

愛する妻、ブランカを失い、生きる希望を見出せなかったロボ。
シートンの言葉は届くことはなく、ただ愛するものを追いかけていくというエンディングです。

息を引き取ったロボの横にブランカの死骸を持ってきて、私の涙腺大崩壊。
生と死、を感じることができる舞台だったと思います。

(舞台上の表現では翌朝、ですが、原作では餓死だとされています。与えられた水や食料を口にしなかったとか。)

終わりに

人生二度目(仕事を除いて)の舞台でしたが、なかなか良かったです。
これが初めての舞台!っていう人にとってはいいんじゃないかな?ターゲットを選ばない、老若男女に楽しんでもらえる舞台だと思います。

劇団千年王國さん、もし西洋ファンタジーをやるなら、また見にいきたいです( ˘ω˘)

狼王ロボは今日、2月4日で千秋楽を迎えましたが、
札幌演劇シーズン、他の劇団の公演もございます。

どの公演も3,000円と格安!めっちゃ安いけど大丈夫なの…
興味を持たれた方は、是非、札幌まで足を運んでみてくださいね!(さっぽろ雪まつりも始まるよ!)

それでは、また。

札幌演劇シーズン公式サイト


劇団千年王國 「狼王ロボ」

超個人的オススメ度は3.5


あえて言おう。ケモナーにはオススメしない。我々には辛い未来が待っている…。